世界的に株安が発生致しましたが、その前兆として中国のハイテク株が40%程の暴落をしておりました。
また、アメリカの10年国債が1.3%台まで下げておりますが、以下のような理由からアメリカの6%~7%成長が本当に出来るのかとの思惑から投資家が不安になっているからだと思っています。
中国が自国のインターネット関連の会社に対して厳しく対応しており、アメリカに上場している中国関連の銘柄が売られておりますので、関連銘柄への不安感が増しています。
また、先日のISM製造指数の下げや、世界的な新型コロナウイルスの再蔓延が広がっており、世界の投資家が不安になってアメリカの国債に資金が入っているからです。
さて、本日は日経平均株価も600円を超える下落を見せており、仮想通貨もビットコイン、イーサについても下げていますが、仮想通貨にとっては、今回の下げはレンジ相場の中という事で特に問題は無いと、個人的には思っています。
ビットコインはエルサルバドルの法定通貨化というニュースが出てから、メキシコとアルゼンチンについても要人から、ビットコインの法定通貨化の話が出ているようです。
特にアルゼンチンでは自国通貨が過去に何度(10回)もデフォルトしており、ペソの信頼性が無くなっており、仮想通貨の法定通貨化の法案が議会に提出されたようです。
それは、労働者の賃金の支払いを仮想通貨で受け取れるようにするという内容のものです。
この問題は、国民が自国通貨を信用しておらず、アルゼンチンの国民にとっても悪い話ではないと個人的には思っております。
また、フランスとシンガポールでも自国のCDBC(中央銀行デジタル通貨)に関してテストをしていくというニュースが出ております。
今までは検討している国が中国を筆頭としてCBDCの検討が各国でニュースになっていましたが、先進国のフランスがテストをし始めたというのは大きなニュースだと思います。
この事は、仮想通貨に国民を慣れさせるためのテストだと言われており、特に若い世代が紙幣では無く仮想通貨しか知らないような時代が来るとも一説には言われています。
この事は、ビットコイン等の仮想通貨にとっても親近感が持たれ、流動性が高くなるという点ではポジティブなニュースだと言えます。
一方、ロシアに於いてはビットコインなどの仮想通貨を取引している事が政府にばれると、没収されてしまうという法案が提出されたようです。
これはビットコインなどの仮想通貨にとっては持つ論ネガティブなニュースになります。
では、何故そういう事をするかというと、ロシアも自国でCDBCを作ろうとしていて、ビットコイン等が脅威になるという考え方からだそうです。
しかし、ビットコイン等とCDBCは全く異なるものであり、例えは現在でもロシアのルーブルとアメリカドル等と交換できる状態を考えると、矛盾しているように思われます。
また、いくら規制をしても闇に隠れて投資をする人は減らないと個人的には思っています。
ナイジェリア等でも同じような事が起こっているようですが、それぞれの国によって仮想通貨に対する考え方がバラバラであり、今後の各国の行方を注意深く見て行きたいです。
今後は、若者を中心として、紙幣を知らないという世代が出てくると個人的には予想しており、世界から仮想通貨以外のお金が無くなるといった時代に何時はなると思っています。
それを想像させるようなニュースが、イギリスから出ました。
その内容は、若い世代の初めて投資をするという人達の何と48%が仮想通貨に投資をしていたというニュースです。
更に驚いた事に、初めて仮想通貨に投資をした人の半分が、何と借金をして投資をしていた事が明らかになったとの事です。
今回仮想通貨がクラッシュした事で、彼らにとってはいい教訓になっただろうと思いますが、ある意味信用取引やオプション取引き等もお金を借りてしているものなので、本質的には変わらい現象だと、改めて思いました。
そういう意味では、イギリスだけでは無く、アメリカや日本、ヨーロッパでも仮想通貨に対してレバレッジを掛けたような取引が行われていくものと推測致します。
特に、ドイツでは仮想通貨を1年以上保有すると税金が免除されるという法案が有るほどで、ドイツでは特に仮想通貨の取引が、レバレッジは別としても活発化して来るものと思います。
そして、このトレンドは世界中に現在も広まっており、仮想通貨の取引に興味を持ってくる人々がどんどんと広がって行く事は、間違いのない事実だと思っています。
私自身が一番最初に投資をしたのは、1989年のバブルの終焉機であったのですが、20歳代で就職をしてから、株式投資等全く考えた事の無かった私が余りにも世間がバブルに浮かれていたので、ついつい投資をしてしまいました。
その結果、最初は少し儲かりましたが、当時は損切り等という事を全く考えもしなかったので、最後に買った銘柄で相当大きな損出を出してしまいました。
とはいっても、少ない貯金から全財産を叩いて買った銘柄が、5分の1程度になったというものであり、その後も失われた何十年かも含めて、私自身は株式投資を継続しています。
そのように、現在の若者にとって初めて投資をした対象が仮想通貨であったという事自体が、その若い人の長い人生での投資の初体験であり、その意味はかなり大きいと思います。
そういう意味では、このイギリスのニュースはビットコインをはじめ様々な仮想通貨にとってもいいニュースだと思います。
最期にコインベース社がインドに仮想通貨の取引所を開設するそうです。
インドは人口がこれから爆発的に増加する若い国であり、かなりなまりは有りますが英語が公用語で、また現在シリコンバレーで働いている人が最も多い国でもあります。
そのインドで仮想通貨の取引所を開設するという意味は大きく、沢山の人々が取引をする事が予想されるという以外にも理由が有ります。
それは、インドが地理的にアメリカとヨーロッパの中間に位置していて、コインベース社としては、24時間体制での仮想通貨の取引所としての機能強化につながるという事でした。
5月にパウエルFRB議長が、コインベース社のCEOと会談をしたというニュースが以前に流れた事が有りますが、アメリカでのFRBの政策決定にも仮想通貨の存在が無視できないものとなっている証拠だと思っています。
これは単なる噂ですが、日本でもCDBCの構想が有るようです。
有事の円買いのごとく、昨日から株安につれて円高が進んでいますが、日本がCDBCを発行すれば、ドルにとって代わるような強力な通貨になるだろうと個人的には想像を膨らませております。
しかし、残念ながら、その可能性はほとんど無いとは思っています。
最期に、この原稿を書いている間に日経平均株価が180円程度安と大きく値を戻して来ました。
つまり、このまま引ければ、窓開けの下髭の長い陽線がチャートに現れるはずであり、本日のザラ場が当面の底値になった可能性もかなり高くなったと思っています。